臨床心理士、公認心理師をしている瀬戸口と申します。(*^^*)🌼
今回は前回に引き続き、映画を素材にしてメンタルリテラシーを深めていこうと思います。
今回の映画は
菅野美穂さん主演映画🎦『パーマネントのばら』(2010年公開)です。
あらすじは以下の通りです。
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娘を連れて出戻ったなおこ(菅野美穂)と、その母まさこ(夏木マリ)が営む町に一つの美容室「パーマネント野ばら」。町の女性たちは日々店に集ってはおしゃべりに興じ、恋にまつわるさまざまな悩みや人には言えない小さなうそを告白していた。一方、なおこは高校時代の恩師カシマ(江口洋介)と恋をしていたが、その恋にもある秘密が隠されていた……。
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この映画から
①”世代間連鎖”
②”否認”
という心理学の概念を解説します。
今回は
②”否認”
についてです。
主人公はかつての恋人の死を受け入れることができておらず、妄想と現実の狭間を行ったり来たりしています。
人は受け入れ難い現実に向き合うことができないとき、心の守り方として”否認”を用います。
心理学でいう「防衛機制」の一つです。💊
主人公のように、記憶や現実検討に影響し、現実で起こったことを忘れていたり、なかったことのようにしてしまいます。🌀
周囲の人からすると、そのような状態が理解ができず、責めてしまったり、現実で起きたことを無理に思い出させようとしがちです。
しかし、それが当人の心の守り方である以上、そのような関わりは悪影響であることが多いです。😣
この映画では、町の人たちは主人公に現実を無理に突きつけず、見守っているようです。
他のことになると図々しく踏み込んでくる町の人たちですが、本当に触れて欲しくない部分からは程よく距離をとってくれていることがラストにかけてだんだんと分かってきます。🌸
一見、下品で図々しい街の人たちの、優しさや温かさが垣間見られるコントラストがこの映画の一つの魅力だと思います。🌷
周囲からすると、奇妙で理解のしづらいでやり方(記憶をなくす、事実をなかったことにしている等)でも、
今をなんとか生き抜くための心の守り方として捉えていくことが大事だな、と改めて感じました。😌
今回のメンタルリテラシーの✏️キーワードは”否認”でした。
メンタルリテラシーを身につけて自分を大事に過ごしましょう。
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