臨床心理士、公認心理師をしているmichimoです(*^^*)🌼

今回も映画からメンタルリテラシーについて深めていきたいと思います。

素材は2019年公開の「凪待ち」(白石和彌 監督)という映画です。🎦

あらすじは以下の通りです。

川崎の印刷所をクビになった郁男(香取慎吾)は競輪狂いでしたが、恋人・亜弓(西田尚美)とその娘・美波(恒松祐里)と共に、亜弓の故郷である石巻に引っ越します。亜弓の父・勝美(吉澤健)は末期癌を宣告されても入院はせず、なおも漁船に乗って沖に出ていました。

郁男は近所に住む小野寺(リリー・フランキー)の紹介で印刷所の職を得ますが、そこの同僚からヤクザが経営するノミ屋を紹介され、またしてもギャンブルになけなしの金を注ぎ込むようになっていきます。

母親と喧嘩した美波が夜になっても戻らず、亜弓と郁男が探しに出ます。パニックになった亜弓は郁男と口論になり、郁男は彼女を車から降ろしてしまいます。その後、郁男は美波と出会いますが、そこに亜弓が他殺体となって発見されたという知らせが届きます…。

今回は映画🎦を素材として、

“依存症”について考えていきたいと思います。

主人公のように、ストレスや抱えきれない思いがあるとき、

ギャンブルにはまることで、興奮や快楽を得ようとし、その時の現実や自分の心から回避していることが窺われます。

現実や自分の心から一旦回避することや、何かに依存すること自体は悪いことではありません。

それが適応的なコーピング(対処法)として機能しているかが重要なポイントになります。

主人公のように、多額の借金を作ったり、大切な人からもらったお金を遣いきってしまうということは適応的ではないといえるでしょう。

主人公は、恋人を失ったことへの怒り😠や痛み😣、後悔😩という整理しきれない感情を抱えると、

よりギャンブルによる興奮や快楽に回避しています。💰

回避した分だけ現実との折り合いがつけられなくなり、

どんどん自罰的、破壊的🤕になっていってしまうのです。

しかし、そこで周囲の人々👬が見放さず、現実的にも心理的にも主人公を助けようとしています。🫂

今回の映画は最後は希望が持てる終わり方になっていますが、

現実には周囲の人からも見放され、孤立していく人が多いです。

なぜなら、本人自身が周囲の人に助けを求めることを避けているからです。🙅‍♀️

本来は助けを求めている自分の弱い部分を認めることが難しいのです。🤦

そのため、周囲の人が何度手を差し伸べたとしても拒否してしまうということが続いてしまい、どんどん孤立してしまうのです。🤕

このような心の流れをもっている方には専門的な治療が必須です。

適切に助けが求められ、自分の心に向き合えるようになるには長い時間がかかります。

私も心理士として、明らかに助けが必要そうなのに、それを相手に伝わる形で求められない人にたくさん出会ってきました。

そんな方々に何ができるのか、まだまだ試行錯誤中です。。

今回のメンタルリテラシーの✏️キーワードは”依存症””助けを求める力”でした。

メンタルリテラシーを身につけて自分を大事に過ごしましょう。

⁂michimo⁂

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